遺産相続に関する情報サイト

相続なび

運営元:相続法務研究所

営業時間
9:00〜12:00 / 13:00〜18:00

ご予約・お問合せはこちらへ

03-3470-1133

お問い合わせはこちらからどうぞ

遺産相続の基礎知識

遺産相続とは、亡くなった故人(被相続人)の銀行預貯金や土地建物などの不動産をはじめとする財産を承継し引き継ぐことです。

誰がどのように遺産を引継ぎ相続するのかは、遺産相続に関する法律(民法・相続法)において定められています。配偶者や子供、兄弟姉妹が相続人となるケースが多くありますが、この相続人を「法定相続人」といいます。

また、被相続人が生前に遺言書を残していれば、法定相続人以外の第三者にも遺産を引き継いでもらうことができます。

目次

  • 遺産相続の対象となる財産(相続財産)
  • 法定相続人と法定相続分
  • 遺産を分配する方法1(遺産分割協議)
  • 遺産を分配する方法2(遺言書)
  • 遺産相続の放棄(相続放棄)

遺産相続の対象となる財産(相続財産)

遺産相続の対象となる財産(相続財産)は、被相続人が亡くなった時に持っていた、有体・無体を問わず全ての財産が対象となります。

この相続財産には、現金、銀行預貯金、株式をはじめとする有価証券、投資信託、貸付金などの一切の債権(権利)が代表的なものとして挙げられます。

その一方で、住宅ローンなどの借金や未払金などの負債をはじめとする一切の債務(義務)も相続し引き継ぐことになります。

相続財産を調査した結果、借金・負債のほうが多い場合には、相続放棄又は限定承認を検討することとなります。

遺産相続の対象とならない財産・権利等

遺産相続においては、被相続人が死亡時に有していた一切の権利及び義務を相続することが大原則ですが、遺産相続の対象とならないものもあります。

  1. 生活保護受給権、国家資格(弁護士資格,医師免許等)などの一身専属的権利
  2. 罰金、労役、懲役などの一身専属的義務
  3. 葬儀費用、香典など  ⇒ 相続人お固有の財産となります
  4. 就業規則において受取人の指定のある死亡退職金  ⇒ 受取人の固有の財産となります
  5. 受取人の指定のある生命保険金、遺族年金  ⇒ 受取人の固有の財産とまります
  6. 墓地、墓石、仏壇・神棚などの祭具等  ⇒ 祭祀主催者が承継します

法定相続人と法定相続分

相続法(民法)では、誰が相続人となって被相続人の遺産を相続するのかを定めています。

この相続法(民法)で定められた相続人を「法定相続人」といいます。

また、この法定相続人がどういった割合で遺産を相続するのかも定めています。

この相続分割合を「法定相続分」といいます。

被相続人が法定相続人以外の第三者に遺産を相続させるには、生前に遺言書を残しておく必要があります。

法定相続分についても、被相続人が遺言書によって、相続法(民法)とは全く異なる分け方を指定ことができ、また、相続人全員による話し合い(遺産分割協議)によって、法定相続分とは異なる配分による遺産相続を実現することができます。

法定相続人は、第一順位の相続人(配偶者と直系卑属)、第二順位の相続人(配偶者と直系尊属)、第三順位(配偶者と兄弟姉妹)の相続人という順番で決定します。第1順位の相続人がいないときには、第二順位の相続人が法定相続人となり、第一順位の相続人も第二順位の相続人もいないときには、第三順位の相続人が相続人となります。

なお、配偶者がいる場合には、配偶者は常に相続人となります。

第一順位 <配偶者と直系卑属>

遺産相続において、まず最初に法定相続人となるのは配偶者及び子や孫などの直系卑属(第一順位)となり、法定相続分は、配偶者が遺産の2分の1,直系卑属が残り2分の1の中から直系卑属間で均等に配分することになります。この直系卑属には、養子も含まれます。

なお、配偶者がいない場合には、直系卑属の間で均等に遺産を配分することになります。

直系卑属については、被相続人の子となりますが、子がすでに亡くなっており、孫がいる場合にはその孫が相続人となります。(この形態を「代襲相続」といいます。直系卑属が存在する限り、子,孫,ひ孫…というように下へ下へと順次、代襲相続していくことになります。)なお、子が生きていれば孫は相続人にはなりません。

第二順位 <配偶者と直系尊属>

第一順位の相続人である直系卑属がいない場合には、配偶者と両親や祖父母などの直系尊属(第二順位)が法定相続人となります。法定相続分は、配偶者が遺産の3分の2,直系尊属が残り3分の1の中から直系尊属間で均等に配分することになります。

なお、配偶者がいない場合には、直系卑属の間で均等に遺産を配分することになります。

直系尊属については、親,祖父母…,というように上へ上へと逆代襲していくこととなります。

第三順位 <配偶者と兄弟姉妹>

第一順位の相続人である直系卑属も第二順位の相続人である直系尊属も、どちらもいない場合には、配偶者と被相続人の兄弟姉妹(第三順位)が法定相続人となります。法定相続分は、配偶者が4分の3,兄弟姉妹が残り4分の1を兄弟姉妹間で均等に配分することになります。

なお、配偶者がいない場合には、兄弟姉妹の間で均等に遺産を配分することになります。

兄弟姉妹の中にすでに亡くなっている人がいる場合には、その兄弟姉妹の子が代襲相続することになりますが、その子も亡くなっている場合でも、さらにその子(被相続人の甥・姪の子)については、代襲相続されることはありません。

遺産を分配する方法1(遺産分割協議)

遺産分割協議とは、相続人全員によって、どの相続人がどの遺産を相続するのかを協議(話し合い)をして決定することです。

遺産分割協議の話し合いがまとまれば、その内容で遺産の帰属が決まりますが、通常は、遺産分割協議書という証書を作成して相続人全員が署名捺印(実印)をします。

遺産分割の方法には、不動産を配偶者、銀行預貯金を長男、株式を次男というように分ける方法(現物分割)、相続財産を売却した現金を相続人で分ける方法(換価分割)、全ての遺産を長男が相続する代わりに次男に対して自己の財産を交付する方法(代償分割)の3パターンの方法が考えられます。

 

遺産分割協議が有効にできるためには、相続人全員が参加してする必要があります。

相続人の中に未成年者がいる場合や認知症などで話し合いができない人がいる、行方不明者がいるケースでは、遺産分割協議ができないことになります。

 

相続人の間で話し合いがまとまらない場合には、家庭裁判所で遺産分割調停手続きをする方法があります。遺産分割調停によっても話し合いがまとまらなければ、遺産分割の審判という方法になります。

遺産を分配する方法2(遺言書)

被相続人が遺言書を残している場合は、遺言書によって指定された方法によって遺産を分けることになります。遺言書がある場合、多くのケースでは、自筆証書遺言または公正証書遺言のどちらかとなります。

自筆証書遺言とは、被相続人が全文を手書で作成した遺言書です。

自筆証書遺言の場合、その様式が民法によって細かく定められており、そのうちの1つでも欠けてしまうと、その遺言は無効なものとなってします。

また、自筆証書遺言による遺言書が見つかった場合、開封しないまま、家庭裁判所での検認手続き(相続人全員の前で遺言書を開封する手続き)を経なければなりません。

検認手続きを経ていない場合、その遺言書の内容を実現する手続き(名義変更手続き等)を進めることができなくなります。

 

公正証書遺言とは、被相続人が生前、公証役場に出向くなどして、公証人が関与して作成した遺言書です。

公正証書遺言では、法律の専門家である公証人が関与するため、形式的なミスにより遺言書が無効なものとなることはありません。

また、家庭裁判所による検認手続きが不要となります。

遺産相続の放棄(相続放棄)

遺産相続では、被相続人の借金・負債も法定相続分に応じて相続し返済義務等を引き継ぐことになります。

借金・負債のほうが上回る場合や、借金・負債を相続したくない場合には、家庭裁判所で相続放棄の手続きをすることになります。

相続放棄は、相続人が一人で自己の相続放棄について手続きをすることができます。

相続放棄をすれば、被相続人の借金・負債は引き継がなくてもよくなり、相続人には返済義務等も発生しませんが、銀行預貯金や不動産などの財産も相続できなくなります。

なお、遺産分割協議によって、自分は何も相続しないとした場合であっても、家庭裁判所に相続放棄の手続きをしない限り、被相続人の借金・負債は引き継ぐことになります。

相続放棄は、被相続人が亡くなったことを知ってから3ヶ月以内に家庭裁判所に相続放棄の申立てをする必要があります。

(3ヶ月経過後に借金・負債の存在を知った等の事情がある場合には、相続放棄の手続きが可能なケースもあります。また、被相続人の財産状況の調査に3ヶ月以上かかるという事情がある場合には、家庭裁判所に申し立てることで3ヶ月の期間を延長する手続きも用意されています。)